フィラデルフィア日記

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Diary. 2014. October 6. Monday. 庭灯篭。

日記。2014年。10月6日。月曜日。庭灯篭。

 

三十年前だったか、母親二人はまだ生きていた頃だ。チャックと僕二人の老後の隠退期を考えて、無理だとも思ったけどManoa路の今の住居を買った。

あのころ、喉から手がでるほど欲しかったのが庭灯篭だった。日本の輸出力が加速化していて、アメリカでは日本文化趣味が全社会を覆いつつあった。売りだされた庭灯篭のセメント乃至コンクリート模型が庭園店にあふれだしていて、安価で入手で買えた。

売り出され始めたばかりだから、世間の庭趣味に理解があるわけもなく、買う人もまばらだった。

 

気違いになったみたいに、売れない庭灯篭を信じられない安値で買い漁ったものだ。

チャックが呆れていた。

そんな雰囲気が消え去った今、おかげで僕たちは庭に(大小)灯篭を五個も備え付けてある。(僕が育った大連でさえ、想像することもできなかった贅卓だ。)
 
老齢期に這入って、庭を歩き回り春日灯篭を眺めながら、そうしておいてよかったとつくづく思う。
 
日本に居るような気ができるから。
(チャックの好みで、コンクリート製の仏像まで据え付けてある。失笑。)